ふようろうにてしんぜんをおくる芙蓉楼送辛漸
寒雨連江夜入呉
平明送客楚山孤
洛陽親友如相問
一片氷心在玉壺
平明送客楚山孤
洛陽親友如相問
一片氷心在玉壺
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
寒雨 江に連なりて夜 呉に入る
平明 客を送れば楚山孤なり
洛陽の親友 如し相問はば
一片の氷心 玉壺に在り
現代語訳
冷たい雨が川面一面に降りしきる夜、呉の地に入った。夜明けに君を見送ると、楚の山がぽつんと見えるだけ。洛陽の親友がもし私のことを尋ねたら、伝えてほしい。私の心は玉の壺の中の氷のように清らかなままだと。
原文と書き下し文の対照
寒雨連江夜入呉 ― 寒雨 江に連なりて夜 呉に入る
平明送客楚山孤 ― 平明 客を送れば楚山孤なり
洛陽親友如相問 ― 洛陽の親友 如し相問はば
一片氷心在玉壺 ― 一片の氷心 玉壺に在り
鑑賞
最後の「一片の氷心玉壺に在り」は、左遷されても心は清廉だという誇り。潔白な心を表す名句として知られます。
日本で親しまれる理由
「一片の氷心玉壺に在り」
語句
- 平明
- 夜明け
- 楚山
- 楚の地の山
- 氷心
- 氷のように清らかな心
- 玉壺
- 玉で作った壺
作者
王昌齢の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
王昌齢が江寧の丞に左遷されていたころ、芙蓉楼(いまの江蘇省鎮江)で友人の辛漸を見送った作。