せきちゅうのさく磧中作
走馬西来欲到天
辞家見月両回円
今夜不知何処宿
平沙万里絶人煙
辞家見月両回円
今夜不知何処宿
平沙万里絶人煙
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
馬を走らせて西に来たり天に到らんと欲す
家を辞してより月の両回円かなるを見る
今夜は知らず何れの処にか宿せん
平沙 万里 人煙絶ゆ
現代語訳
馬を走らせて西へ西へと進み、天の果てまで行き着きそうだ。家を出てから、月が満ちるのを二度見た。今夜はどこに泊まればよいのだろう。平らな砂漠が万里に続き、人家の煙はまったく見えない。
原文と書き下し文の対照
走馬西来欲到天 ― 馬を走らせて西に来たり天に到らんと欲す
辞家見月両回円 ― 家を辞してより月の両回円かなるを見る
今夜不知何処宿 ― 今夜は知らず何れの処にか宿せん
平沙万里絶人煙 ― 平沙 万里 人煙絶ゆ
鑑賞
月の満ち欠けで旅の長さを表し、果てしない砂漠で結ぶ。辺塞詩人・岑参ならではの実感あふれる一首です。
日本で親しまれる理由
砂漠の旅の辺塞詩
語句
- 磧
- 砂漠
- 両回円
- 二度満月になる
- 人煙
- 人家のかまどの煙
作者
岑参の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
岑参が安西(いまの新疆)へ赴任する途中の作とされる。