かせいきゅうをすぐ過華清宮
長安回望繍成堆
山頂千門次第開
一騎紅塵妃子笑
無人知是茘枝来
山頂千門次第開
一騎紅塵妃子笑
無人知是茘枝来
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
長安より回望すれば繍 堆を成す
山頂の千門 次第に開く
一騎の紅塵に妃子笑ふ
人の是れ茘枝の来たるを知る無し
現代語訳
長安から振り返ると、驪山は錦を積み重ねたように美しい。山頂の宮殿の門が次々と開いていく。一騎の早馬が赤い土煙を上げて駆けこむと、楊貴妃がにっこり笑う。それが彼女の好物の茘枝を運んできた馬だとは、誰も知らない。
原文と書き下し文の対照
長安回望繍成堆 ― 長安より回望すれば繍 堆を成す
山頂千門次第開 ― 山頂の千門 次第に開く
一騎紅塵妃子笑 ― 一騎の紅塵に妃子笑ふ
無人知是茘枝来 ― 人の是れ茘枝の来たるを知る無し
鑑賞
国の大事を知らせるはずの早馬が、実は妃の好物を運ぶためだった。華やかな描写の裏に、玄宗の政治への痛烈な風刺がこめられています。
日本で親しまれる理由
「一騎紅塵妃子笑ふ」。楊貴妃と茘枝
語句
- 繍成堆
- 刺繍の錦を積み重ねたよう。驪山の景色
- 紅塵
- 赤い土煙
- 妃子
- 楊貴妃
- 茘枝
- ライチ
作者
杜牧の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
華清宮は驪山のふもとにあった離宮。玄宗と楊貴妃が冬を過ごした。三首連作の第一首。