ひらいほうにのぼる登飛来峰
飛来山上千尋塔
聞説鶏鳴見日昇
不畏浮雲遮望眼
自縁身在最高層
聞説鶏鳴見日昇
不畏浮雲遮望眼
自縁身在最高層
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
飛来山上 千尋の塔
聞くならく鶏鳴に日の昇るを見ると
畏れず浮雲の望眼を遮るを
自づから身の最高層に在るに縁る
現代語訳
飛来山の上には、千尋もの高い塔がそびえる。聞けば、鶏が鳴くころには日の出が見えるという。浮雲が視界をさえぎっても恐れはしない。それは自分がいちばん高い所にいるからだ。
原文と書き下し文の対照
飛来山上千尋塔 ― 飛来山上 千尋の塔
聞説鶏鳴見日昇 ― 聞くならく鶏鳴に日の昇るを見ると
不畏浮雲遮望眼 ― 畏れず浮雲の望眼を遮るを
自縁身在最高層 ― 自づから身の最高層に在るに縁る
鑑賞
高い所に立てば雲にも視界を奪われない――若き政治家・王安石の自信と改革への意志が表れた一首です。
日本で親しまれる理由
「浮雲の望眼を遮るを畏れず」
語句
- 千尋
- 非常に高いこと
- 聞説
- 聞くところによると
- 望眼
- 遠くを望む目
作者
王安石の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
皇祐二年(1050年)ごろ、三十歳ごろの王安石の作とされる。飛来峰の場所については諸説ある。