しょくどうなん蜀道難
噫吁戯 危乎高哉
蜀道之難難於上青天
蚕叢及魚鳧
開国何茫然
爾来四万八千歳
不与秦塞通人煙
※日本で一般に読まれている本文によります。長編のため、有名な部分を抜粋して掲載しています。
書き下し文
噫吁戯 危ふいかな高いかな
蜀道の難きは青天に上るよりも難し
蚕叢と魚鳧と
国を開くこと何ぞ茫然たる
爾来 四万八千歳
秦塞と人煙を通ぜず
現代語訳
ああ、なんと険しく、なんと高いことか。蜀への道の難しさは、青空に登るよりも難しい。蚕叢と魚鳧という古の王たちが国を開いたのは、なんと遠い昔のことか。それから四万八千年、秦の地とは人の行き来もなかったのだ。
原文と書き下し文の対照
噫吁戯 危乎高哉 ― 噫吁戯 危ふいかな高いかな
蜀道之難難於上青天 ― 蜀道の難きは青天に上るよりも難し
蚕叢及魚鳧 ― 蚕叢と魚鳧と
開国何茫然 ― 国を開くこと何ぞ茫然たる
爾来四万八千歳 ― 爾来 四万八千歳
不与秦塞通人煙 ― 秦塞と人煙を通ぜず
鑑賞
冒頭の驚嘆の叫びから、神話の時代へ一気に飛ぶスケールの大きさ。賀知章がこの詩を読んで李白を「謫仙人」と呼んだという逸話で知られます。(冒頭部分の抜粋)
日本で親しまれる理由
「蜀道の難きは青天に上るよりも難し」
語句
- 噫吁戯
- 驚き嘆く声
- 蚕叢・魚鳧
- 伝説上の蜀の王
- 秦塞
- 秦の地
作者
李白の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
楽府の古題による。成立年や寓意については諸説ある。